『東京オートサロン・クアラルンプール2025』には、屋内展示だけで288台、屋外のカークラブミーティングも含めると、合計1200台以上のクルマが会場に集まった。 今回はその中でも、6部門から3台ずつ選ばれた「カスタムカーコンテスト受賞車両」18台を一挙にご紹介!

Tuning部門

Azrin / GT-R

チューニング部門の1位に輝いたのは、東名パワードのストローカーキットで4.1L化され、ETSターボキットなどで1150psを発揮するというR35。外装もニスモNアタックパッケージのフルエアロに、トップシークレットとOZレーシングのコラボホイール『O・Z 35GT-R SF』を装着するなど抜かりのない仕上がりだった。

RS Auto-Det / Honda Civic Type R FK8

2位のシビックタイプR(FK8)はRV6パフォーマンス製タービンや東名パワード製エキゾーストなどで出力アップをはかり、KW V3クラブスポーツサスペンションやエンドレス製MONO6などで足まわりもチューニング。外装もバリスのワイドボディキットで仕上げられていた。

RS Auto-Jack / Nissan GT-R R35

3位のR35もターボ&ECUチューンで750psまでパワーアップし、アルコン製ブレーキキットやトップシークレット&バリスのエアロパーツが装着されていた。

Dress Up Sedan部門

Shimon Chai Hong Wei / Nissan GT-R R35

ドレスアップ部門に「クーペ」「スポーツカー」といった括りがなく、チューニング部門ではないスポーツカーのオーナーたちはこのセダン部門やコンパクトカー部門などにエントリーするという形になっていた。

そんななかで、会場全体を通してひときわ注目を集めていたのがイエローのGT-R(R35)。ガルウイングドア&エアサスに無限ホール化されたテールライト、外装色に合わせて張り替えられた内装などなど、全身にわたってドレスアップが施されていた。

Muhammad Norfareez Ad Hamid / Honda Civic Type R FL5
Fendy Zakhuan / EK Coupe

2位は『House of TYPE R』のパーツをふんだんに装着したシビックタイプR(FL5)、3位はスプーン製パーツで美しく仕上げられたシビッククーペが選ばれた。

DRESSUP COMPACT CAR部門

Ridza Rusyaidi / Honda City Hatchback

ドレスアップコンパクトカー部門の1位に輝いたのはワイドボディのホンダ・シティ ハッチバック。オーナーさんいわく「リバティーウォークが好きすぎて、リバティーウォークのデザインをリスペクトしてワンオフでエアロを作りました!」とのこと。

Amond Magtira / Honda EG6
Saifuzzaman / Mini Cooper

2位のシビック(EG6)はボディ下面までピカピカにレストアしたうえ、エンジンルームも内装も美しい仕上がりになっていた。3位のミニクーパーは、内外装をカーボンパーツで統一し、エンジンにも手が入っている様子だった。

Dress Up SUV部門

Alan Brighten / Isuzu MU-X

いすゞMU-X、プロトンX50、プロドゥアAtivaなど、日本では販売されていない車種たちがアワードに輝いたSUV部門。1位のMU-XはピックアップトラックD-MAXの派生車であるPPV(ピックアップベースパッセンジャービークル)で、タイのピックアップトラックで人気のエンジンカスタムを施していた。

Al-Aliff Hamzah / Proton X50
Wu Chee Meng / Perodua Ativa

2位のプロトンX50はワイドボディ&ガルウイング化にアニメ風デザインのステッカーチューン。3位のダイハツ・ロッキー(トヨタ・ライズ)の現地モデルであるプロドゥアAtivaは、ローダウンやエアロパーツ装着に加え、トヨタロゴバージョンのステアリングに交換するなど、日本仕様を意識したカスタマイズが行われていた。

DRESSUP MINIVAN/WAGON部門

Papa Suraya / Honda Odyssey RA6

ミニバン/ワゴン部門の1位は、ワイドボディ化に加えてタービン交換などのエンジンチューンも施したホンダ・オデッセイ(RA6)。

SC Custom Styling & Autopart(M) Sdn Bhd / Toyota Vellfire
Legance / Toyota Hiace

クールレーシングのマレーシア代理店であるSCカスタムが仕上げた新型ヴェルファイアが2位に、レガンス製アイテムとオーディオチューンが目を引いたハイエースが3位に輝いた。ちなみにこの時ハイエースはインドネシア、となりのティファニーブルーのハイエースはタイからの参加だという。

NON-JDM部門

EXN Lub – Auto Wrap Studio / Lamborghini Huracan

リバティーウォーク製のボディキットを装着しゴールドと黒のカラーリングで仕上げたランボルギーニ・ウラカンがNON-JDM部門の1位を獲得。隣に並んだS660とともに、リバティーウォークのマレーシア初出展に華を添えていた。

Danish Nuraiman / Merc Benz CLK W208
Tee Swee Aik / Mini Cooper

2位はDTMスタイルに作り上げたメルセデスベンツ・W208 CLK、3位はオーディオやモニターなどを可愛らしくインストールしたオープンのミニクーパーが選出された。

統括

3度目の開催となる今回は、出展ブースの増加(昨年305ブース→今年385ブース)などによって、屋内展示車両の数は昨年の305台から288台へと若干減少したものの、そのぶんデモカーと思われるハイクオリティな車両の展示も増えた印象。

全体的に新旧シビックを中心としたホンダ車の人気が高いのは変わらず、日産のR35や第2世代GT-Rなどの数も多かった。屋外のカークラブミーティングを含めると、86&BRZやロードスター(現地名MX-5)、アルファード&ヴェルファイアなどの人気も堅調のようだ。

また、BMWやランボルギーニなどの欧州車、Perodua、Protonなどの原地生産車でカスタムを楽しんでいるユーザー層もたくさん存在することがわかる。

使用しているパーツに関しても「JDMにこだわる」という趣向で日本製パーツを選択しているユーザーもいれば、マレーシア、タイ、中国などのブランドでカスタムを楽しんでいるユーザーもいて、日本では見たことのないパーツに出会うことも。

外装カスタムについては日本のカーショーでも引けを取らないであろう完成度のクルマも多く、取材していてもマレーシアの方々の真面目な気質が感じられた。来場者数も10万人を突破し、ますます勢いが盛んなマレーシアのカスタムカー事情。今後もどんな方向に進んでいくのか期待が膨らむばかりだ。